こんにちは。
本日もご訪問いただきましてありがとうございます。
さて。
本日も燕の巣エキスのお話の続きです。
前回の終わりに今回は成分のお話をしますと書きましたが、その前に、本日は中国ではツバメの巣エキスはどのような位置づけになっているかのお話をします。
前回のお話通り、オスのアナツバメの唾液腺分泌物から出来た巣はとても貴重な物で、中国では古来より燕の巣を常食すれば「気血の流れを改善し、若さと美貌を保ち、気力、体力、精力に満ち溢れ、心肺、消化器官などの内臓諸器官に活力を与え、頭脳明晰になる」と言われ、宮廷薬膳料理にも用いられるなど、千年以上にわたり食べ継がれてきました。かの楊貴妃も若さと美貌のために好んで食したと言われています。
実際に中国の古い医学書、何種類にも燕の素(中国では燕窩と言います)の効能効果が書かれています。
例えば、
「物理小識」には、頻尿を止める。
「本経逢原」には、腎気を益し、肺を滋して、胃気を安らげる。……
「本草従新」には、肺を大いに養い、痰を化し、咳を止め、虚労衰弱、肺結核を整える聖薬である。……
「本草再新」には、元気を大いに補い、肺を潤し、疲労、咳、痰、喀血、吐血を治し、腸をなめらかにして、胃を開く。………
などなどと書かれています。
また、「香港・エイシャン・ウォールストリート・ジャーナル」紙での特集では、
燕窩は『若返りの特効薬』であり、燕窩を常食すれば『体力は充実して大いに若返り、精力と生気に満ち溢れるだろう。また、頭脳明晰にして、血色もずっとよくなるだろう。
と書かれていました。
日本では現在はあくまでも食品であり薬ではありませんが、このように中国では古来より益(=身体に良いこと)しかない『聖薬』として用いられてきています。
また、SARSの流行時には香港中から燕窩エキスがなくなったことからも、中国では一般的によく知られ、用いられている物であることがわかります。
*SARSとは2002年に流行した重症急性呼吸器症候群のこと。
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